先日、このブログの読者の患者さんで、木沢記念病院に美容治療に通われている患者さんが、ブログに掲載されていた「眼瞼下垂 術後の経過の写真」を見て驚いたとおっしゃいました。「あの腫れ方を見ると、ちょっと手術は躊躇する。」とのこと。そのお気持ちはとてもよく分かります。
その記事が⇒コチラです。
確かに腫れます。ただ、眼瞼下垂の手術というのは、整容的な配慮も最大限に行ってはいますが、機能回復を第一の目的としたれっきとした『疾患の治療』です。機能回復のためには、ある程度の腫れはやむを得ないと考えています。とは言え、「どの程度腫れるのか」という問題は、患者さんにとっては最も気になることの一つだと思います。最近、どの程度腫れるかを術前に理解しておいて頂くことが重要だと感じる症例がありましたので、今回はその症例をご紹介したいと思います。
患者さんは60代の女性です。もともと別件の診療で私の患者さんでした。眼瞼下垂も私は気になっていましたが、患者さんご本人から相談が無かったので、あえて私から治療のお勧めはしていませんでした。ところが、患者さんご自身で眼瞼下垂についてネットで検索して調べていたところ、たまたま私の記事が出てきたので、「あ、髙木先生じゃない!」ということですぐに予約を取られたそうです。情報発信は大事だなと感じた瞬間でもありました。
本題に入ります。
下は、手術の経過写真です。
こちらが翌日の状態です。
手術翌日、「きっと腫れに驚かれるだろなあ」と思いながら、おそるおそる鏡を見て頂くと、「ブログで経過写真を見ているので驚きませんよ!」とおっしゃってくださったので、何より私がほっとしました。他の患者さんの経過写真がとても参考になったので、どうぞ自分の写真も使ってくださいと申し出てくださいました。お気遣い本当にありがとうございます。
そして、術後2週間目と術後1か月の写真です。
術前との比較です。
繰り返しになりますが、眼瞼下垂の手術は機能的な改善が重要です。機能的に全く困っていらっしゃらない方が、「ちょっと若返りたいから」とか、「少しだけたるみを取りたいから」という理由で、上記のようなしっかりとした眼瞼下垂の手術を安易に受けると、「こんなに腫れるとは思わなかった!」と激しく後悔することになると思います。機能的に問題が無く、「少しだけたるみを取りたい」という方には、自費になりますが、眉下切開のたるみとり手術がお勧めです。