乳頭にできたホクロの切除 ~症例紹介~

乳頭にできたホクロを切除した症例をご紹介します。

ある大学付属病院から治療の依頼を受けて担当した患者さんでしたが、診察すると、乳頭の先端に腫瘍ができていました。患者さんのお話によると、20代前半頃からできていたそうで、早く治療を行いたかったものの、その頃受診していた病院で、授乳が終わってからの方がよいと勧められ、これまで20年近くずっと治療せずにきたそうです。

初診時の状態です。

 

乳腺外科の先生からは、おそらく良性の腫瘍だろうと聞いていましたが、まずは腫瘍の一部を採取し、病理検査に提出しました。結果は「母斑細胞母斑」、いわゆる「ホクロ」でした。良性のホクロと診断がつけば、あとは切除するのみです。しかし、仕上がりの形態(=整容性)にも気を使わなければなりません。

組織が足りないと、うまく形が作れない恐れがあるので、まずはギリギリで切除しました。

切除断端に黒い部分が見えます。つまり、まだホクロ細胞が残っています。

ホクロ細胞が残っていると、再発の原因になりますので、追加切除しなければなりません。これはやむをえません。

 

 

残った組織をやりくりして、何とか仕上がりました。組織に余裕がなく、思ったより形態づくりが難しかったので、仕上がりの形に満足していただけるか不安でしたが、患者さんにはとても喜んで頂けたので、正直ほっとしました。結果的にはホクロで、良性のできものだったとはいえ、あのような腫瘤が乳頭にできていたのは、これまでとても辛かっただろうと想像されました。

同じような状態で悩んでおられる方のために、写真の使用を快諾してくださった患者さんに心から感謝したいと思います。