ヒアルロン酸注入 hyaluronic acid


 ヒアルロン酸注入とは


「ヒアルロン酸」とは、私たちの生体内にも存在するムコ多糖類で、生態適合性が極めて高い注入材です。

ヒアルロン酸の注入により、シワやほうれい線を改善したり、リフトアップ効果を狙ったり、全体の印象を若々しく見せたりと、注入方法によってさまざまな治療が可能です。 効果の持続期間はヒアルロン酸の種類によって異なりますが、時間の経過と共に、数か月から2年の間に自然に吸収されていきます。このため、効果の維持のためには繰り返しの注入が必要となります。

以下では、様々な注入方法をご紹介します。

  

【1】Total facial treatment
【2】部分注入による局所治療
【3】皮下注入によるシワ伸ばし

 


 【1】 Total facial treatment 


Dr. Mauricio de Maioにより提唱された、ヒアルロン酸注入とボトックス注射を組み合わせた『顔面の総合的な若返り』の手法です。ヒアルロン酸を顔面の表面や局所のみに注入するのではなく、部位によっては深部に注入してリフトアップとボリュームアップを同時に行いながら、全体の印象を若々しく仕上げていきます。

Total Facial Treatmentでは、例えば、患者様から「法令線が気になる」とのご相談を受けた際に、法令線のみにヒアルロン酸を多量に注入して終了するのではなく、法令線を目立たせている顔面のタルミを改善させるように、顔面をリフトアップさせるポイントにヒアルロン酸を注入して、法令線そのものには少量のヒアルロン酸注入を行います。こうすることで、自然な若返りと自然な顔貌を実現します。

全体的に注入することで、局所に注入するよりも自然に仕上がりますが、ヒアルロン酸の使用量が多くなります。

私もTotal Facial Treatmentが優れていることは重々承知していますが、難点はやはりヒアルロン酸の使用量が多いこと。法令線に注入する量は少なくても、全体に注入する量はそれなりになります。よく言われるのは40代なら4本以上、50代なら5本以上、60代なら6本以上です。これは「最低でも」という意味であって、さらなる若返りを望まれた場合は10本近く、場合によっては10本以上使用することもあります。私としては患者様に無理な支出をさせたくないので、ついつい患者様が希望されるヒアルロン酸の本数内で、パーツ注入のみを行って終わることがよくあります。

ですが、Total Facial Treatmentが素晴らしいことに疑いはないので、ご予算に余裕がある方は、ぜひ自然な若返りが可能な『 Total Facial Treatment 希望 』とお申し出ください。

当クリニックでは、1回の施術での使用量の上限を10本までとしています。1度に注入しすぎることは、仕上がりの面でも安全性の面でもお勧めできません。追加での注入をご希望の場合は、後日、改めて行います。なお、当クリニックでは、より多くのヒアルロン酸を注入する場合には割安となるような料金設定を行っております。


(Dr. de Maioによる注入部位の模式図) 



◆ モニター施術をご紹介します

『中顔面へのヒアルロン酸注入』
ご紹介する患者様は、「ヒアルロン酸注入で若々しくなりたいけど、どこに注入すればよいか分からない。」とおっしゃっていました。お顔を拝見すると、中顔面のボリュームが減っていましたので、中顔面のボリュームアップを狙って注入することにしました。

施術写真をご紹介する前に、アラガン社の提唱する『 Total Facial Treatment 』では、推奨される注入部位や順序などに「一定の型」があります。この型通りに行うことで、誰が行ってもある程度は一定の結果を出せたり、施術者同士でディスカッションするときの共通認識が持てるなど、大きなメリットがあります。一方、他社のセミナーでは、別の方法が推奨されており、これが正解という注入方法はないことが分かります。例えば、私がよく参加しているTeoxane社のセミナーでは、今回施術した患者様のように「中顔面への注入」をまず第一に優先して行っていることが多いです。中顔面への注入を優先することで、全体的な若返り効果も高く、使用本数の削減もできるということを、講師の先生がよく言われています。

では、モニター患者様の経過をご紹介します。

1回目に、ヒアルロン酸『ボリューマ』(両側で1.6㏄)を中顔面に注入しました(残った分は別の部位に注入しました)。1回目の注入から2週間後に経過観察のため来院して頂いたのですが、その際、「もう少しふっくらさせたい。」とのご希望がありましたので、追加で、同じくヒアルロン酸『ボリューマ』(1.0㏄)の注入を行いました。

下の経過写真をご覧ください。


斜めからもご覧ください。
こちらの写真はフラッシュ無しの写真のみです。


注入後の全体の印象としては、ヒアルロン酸を注入したことを感じさせない程度の自然な変化ですが、全体の印象が、若々しくて元気な印象に変化していると思います。どの部分にヒアルロン酸注入すれば若々しくなれるのかがよく分からないとき、意外と気付いていないのが、中顔面の萎縮(ボリュームダウン)です。ここをふっくらさせると若々しく印象が変化することが多いと思います。

ヒアルロン酸注入のご相談があったときはいつも、患者様の求める結果を、患者様のご予算に合わせて、できる限り実現したいと思っています。そのためには、さらに効率的・効果的なヒアルロン酸注入ができるように、日々研鑽を積んでいきたいと思います。


 【2】部分注入による局所治療


【1】の『Total facial treatment』は、全体的な顔の印象の若返りを目的としますが、ご予算やお好みに合わせて、局所のみを改善させる部分注入を行うこともできます。局所的な部位への注入であっても、効果的な注入を行えば、顔全体の印象を若返らせることも可能です。

注入部位 は、
①中顔面、② ほうれい線、③ マリオネットライン、
④ アゴ、⑤ 口唇、⑥ 口周り、⑦ 下眼瞼など
です。

以下では、各部位ごとの施術例をご紹介します。

 ① 中顔面

上述のモニター施術例『中顔面へのヒアルロン酸注入』の中でもご紹介したように、中顔面への注入を優先すると、顔全体の若返り効果が高く、ご予算的にもお財布にやさしくすることが可能です。

 ② ほうれい線

ほうれい線(法令線)は、ご相談の多い部位のひとつです。法令線のみへの注入でももちろん効果は出ますが、口回りをバランスよく整えると、若返り効果も高くなるので、法令線と合わせて、マリオネットラインや顎への注入もご提案することがあります。「それは意外!」と皆様おっしゃいますが、注入後にはほとんどの患者様が喜んでくださいます。

 ③ マリオネットライン


法令線を気にされてご来院される方が多いのですが、『マリオネットライン』(口の両端から斜め下方向に出るシワ)を改善することで、ぐっと若々しい印象になります。「口周り」のシワは、最も老けて見えてしまうシワの一つですので、「口周り」にバランスよく注入するご提案をしています(「口周り」への注入については下記をご参照ください)。

 ④ アゴ(顎)


ファイスラインを整えるためには、顎の形態を整えるのが実はとても大事です。別の部位のご相談に来られた患者様に、ぜひ顎への注入も!とおすすめすると、最初は「?」という表情だった患者様も、注入後には「気に入った!」と言ってくださることの多い部位です。

◆ 顎への注入の施術例は
 >>> こちらのページをご覧ください

 
 ⑤ くちびる
 

くちびるをふっくらさせるヒアルロン酸注入です。

 

 ⑥ 口周り

ヒアルロン酸を注入する部位の中でも、断トツにご要望が多いのが「口周り」への注入です。「口周り」のシワは、最も老けて見えてしまうシワの一つです。上記のマリオネットラインや顎への注入も合わせて注入することで、バランスよく若返った印象にすることができますので、カウンセリングではご予算の範囲内で最も効果的・効率的な注入方法をご提案します。


◆ モニター施術例をご紹介します
 『口周りへのヒアルロン酸注入』

ご紹介する患者様は60代の女性の方です。
ヒアルロン酸『ボリフト』2本(2㏄)を、マリオネットラインを中心に注入しました。

注入から2週間目に再診にお越しいただきました。

ヒアルロン酸が馴染んで自然な若々しい口元になりました。笑顔を作って頂いても不自然さは無く、ヒアルロン酸を注入したことは全く分かりません。

「嬉しい!スキップして帰るわ!」とのお言葉に、私もスタッフたちもとても嬉しくなりました!


 ⑦ 下眼瞼(目の下)


目の下のくぼみを気にされる方はとても多く、みかこクリニック開院以来、下眼瞼への注入治療については、慎重な検討を重ねてきているところです。現在は、ヒアルロン酸注入だけでなく、ベビーコラーゲンも導入しています。両方の注入剤を使い分けることで、治療の幅が広がりました。詳しくは下のリンクから『ベビーコラーゲン』のページをご覧ください。

◆ 下眼瞼(目の下)への注入
 >>> 詳しくは『ベビーコラーゲン』のページ


  【3】 皮下注入によるシワ伸ばし


 ヒアルロン酸注入には実に様々な使い方があり、深い部位に注射してリフトアップ効果を狙ったり、凹みを改善を狙うといった使い方の他に、皮下に浅く注入してシワを伸ばすことにも効果的です。

この使い方は、皮膚の老化が進行した方に有効です。まずは皮下へのヒアルロン酸注入を行って目に見えるシワの改善をさせたのち、レーザー治療などで肌そのものを若返らせていくことが理想的です。逆に、レーザー治療のみでは改善具合に満足できなかった場合に、ヒアルロン酸注入を追加するという使い方も可能です。 

以下では、実際の施術例をご紹介します。

写真の患者様は70代後半の方です。
シワを主訴に来院されました。

レーザー治療や光治療やピーリングなど繰り返していけば、少しずつ肌のレジュビネーション(若返り)を目指すことはできると思いますが、かなりの期間と治療回数を要すると思われました。

早く結果を出したいときには、ヒアルロン酸の注入は有効です。

この患者様は美容的な施術が全く経験がないとのことでしたので、まずは1本、片側に0.5本(0.5cc)のヒアルロン酸注入を体験して頂きました。2か所に針で孔を開け、カニューレを用いて皮下の浅い層にまんべんなくヒアルロン酸を注入しました。

1/2本だと、この程度の変化になります。

ですが、変化が出せることに喜んで頂き、2回目は思い切って片側に2本追加して頂きました。

その結果が下の写真になります。

施術前と施術後を比較してみます。

しっかりと変化が出ているのがお分かり頂けると思います。
ヒアルロン酸は、自然吸収されるとまた治療前の状態に戻ってしまいますので、その間にレーザーや光治療、ピーリングなどを行って、肌そのもののレジュビネーション(若返り)を目指されるとさらによいと思います。

皮下注入によるシワ伸ばしについて

【施術の概要】
ヒアルロン酸(アラガン社製ボリフト)を、鈍針を用いて皮下に注入。

【リスク・副作用】
アレルギー反応、注入部位の赤み・内出血、腫れ、しこり、皮膚壊死・失明

【施術費用】
初診料:3,300円
ヒアルロン酸:注入量による料金(⇒こちら
注入用カニューレ:1,000円

  


 ご予約・お問い合わせ


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【ご予約・お問い合わせ】
みかこクリニック
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