シルファームXは、基底膜～真皮層にアプローチが可能なフラクショナルマイクロニードル高周波（RF）機器です。従来のレーザーでは治療が難しいとされていた肝斑の改善が期待できるほか、肌のキメ・ハリ、赤ら顔・小ジワ・毛穴の開き・ニキビ跡の改善などに効果が期待できます。

みかこクリニックでは、ご相談の多い『肝斑』の改善に特に期待してシルファームを採用しました。

肝斑とは、

「何らかの原因で炎症がおきてメラニンをつくりだす炎症性の色素沈着を起こしている状態。両頬・額・鼻の下などに左右対称に出る境界のはっきりしないシミで、30～40代以降の女性の半数近くに見られる。肝斑はもともと持っている肝斑が出来やすい肌質に、様々な要因が加わり悪化する。」と説明されてきました。

近年、学会に参加して際の肝斑治療のセッションでよく耳にする

『AMC』＝Activity of Meranocytes

というキーワードを使ってもう少し解説してみたいと思います。

「Activity of Meranosytes」、日本語に訳すと「メラノサイトの活動性」となります。メラノサイトは、表皮の一番深い部分、真皮と接する基底層に存在し、肝斑や日光性のシミの原因となるメラニンを生産する細胞です。メラニンの生産工場であるこのメラノサイトに「メラニンをもっと作れ！」という指令が伝われば、メラニンがせっせと作られるわけです。この「メラニンをもっと作れ→メラニンがせっせと作られる状態」を『AMCが亢進している状態』と言います。メラノサイトがやる気を出してしまっている状態なわけです。つまり、肝斑とはAMCが亢進している状態なのです。レーザー照射やケガ、ニキビ跡などに起こる「炎症後色素沈着」も同様の状態と言えます。

AMCを亢進させる要因としては、以下のことが言われています。

外的要因…紫外線、乾燥、誤ったスキンケア（洗顔や化粧の際に擦る習慣）

内的要因…女性ホルモン（妊娠・ピル）、ストレス、皮膚の老化外的要因は自分の努力と心がけでコントロールすることができますが、この内的要因はコントロールしきれません。これが肝斑治療の難しいところです。

『シルファームX』は、内的要因に挙げた「皮膚の老化」に着目した治療です。老化した皮膚を若返らせることが、肝斑の改善につながるという考えのもと、治療を行います。

では、『シルファームX』が肝斑に有効な理由を図解していきます。

肝斑に対して用いるのが、下の図に示すように断続的に熱が発生する『PWモード』（＝パルスウェーブモード）です。

図の左から
①皮膚の老化により、基底膜の弱体化&異常な血管の増加が起こります。これが肝斑の原因となります。

②マイクロニードルRFで選択的に熱を発生させ、弱体化した基底膜の修復、老化細胞の除去、異常な血管を除去します。

③原因が除去され根本的な原因を治すことで、肝斑や赤みの改善だけでなく、肌のトーンの改善も得られます。

上記の内容は機器のメーカー提供の資料によるものです。論文などを読んでみると、改善の機序にはまだ分かっていない部分も多いようですし、有効率も１００％ではありません。患者様に過剰な期待をもたせることは良くありませんが、新しいデバイスによって治療の選択肢が増え、改善の可能性が高まると考えています。私も自分なりの有効な使い方を追求していきたいと思っています。

シルファームXによる肝斑の改善例です。

 

『シルファームX』には、ご紹介した機序で肝斑や赤みを改善する『PWモード』と、連続してエネルギーを出す『CWモード』の2つのモードがあります。CWモードはPWモードより強いエネルギーを組織に与え、熱による毛穴の改善、シワの改善、傷跡の改善などに用います。

 

 

シルファームX料金

【肝斑・赤み治療】

・肝斑・赤みモード　　20,000円/1回　(税込22,000円)　チップ6回使用可

【毛穴・小じわ・たるみ治療】

・肌質改善モード　　全顔　33,000円/1回　チップ3回使用可　　

　　　　　　　　　　全顔1.5倍 or 顔+首　44,000円/1回　チップ2回使用可

※チップ代　11,000円

※クリーム麻酔代　顔3,300円　顔+首5,500円

※チップの保管期間は最終施術日から6か月