今回は、乳頭縮小術のご紹介をします。
乳頭縮小術に関しては、いちだクリニックに勤務していた時代から手術をさせて頂いていました。その後は乳頭再建で健側から乳頭を採取した場合に、同じような手順で採取側を仕上げる手術を行っていました。最近、純粋に整容的な改善を目的に受診された患者さんがいらっしゃいましたので、ご承諾を得て記事にしたいと思います。
乳頭を縮小する場合、①高さの縮小、②直径の縮小、③高さと直径両方の縮小、のいずれかを行うことになります。多くの場合は③の高さと直径の両方を小さくしたい場合が多いと思われます。
③の高さと直径の両方を縮小する場合を図解すると、以下のようになります。
赤の部分は、高さを減らすために、乳頭外周の皮膚のみを切除。中心部分がつながっていることで、血流が保たれ、壊死にならずに治ります。
紫の部分は、直径を減らすために、乳頭の実質にまで切り込んで組織を減量。
以上を踏まえ、症例写真をご覧ください。
【お写真は現在非公開とさせて頂いております】
(クリニックでのカウンセリング時にご覧になれます。)
ご紹介した患者さんの場合、授乳で乳頭が引っ張られた影響で、乳頭が乳輪に移行する基部の部分も伸びており、乳頭全体が前方に垂れるまでになっています。このような場合は、その伸びた基部の部分も縮小する必要があり、乳輪部分にも切り込まないと綺麗に仕上がりません。結果、乳輪の中にも小さな傷が入ることになります。
乳頭と乳輪の移行部が伸びておらず、その部分の皮膚を切除しなくてもよい場合は、以下のようなデザインと仕上がりになります。
今回の患者さんは、「妊娠前は小さい乳頭だった。授乳で大きくなり、そのままの大きさになってしまった。誰に見せるわけでもないけれど、鏡を見るたびに苦になる。」と言われました。そのお気持ちはよく分かります。結局一番よく見るのは、鏡越しの他ならぬ自分自身ですから。
乳頭を縮小したいというお悩みも、手術で改善が可能です。
乳頭縮小術について
【施術の概要】
乳頭基部の皮膚を切除し、乳頭の高さを短縮。乳頭の実質を切除し、乳頭の直径を縮小。
【手術時間】約2時間
【来院の回数】 最低3回 (①カウンセリング ②手術 ③抜糸 ④1か月後(希望時))
【合併症】出血、血腫、感染、乳頭の血流障害による壊死、知覚低下
【費用】両側 万